繊維機械事業

CFRP(炭素繊維複合材)製品

CFRP部品

津田駒工業では、2009年より先端素材と呼ばれる炭素繊維複合材の加工装置を開発・販売開始し、航空宇宙産業や自動車産業を中心とした市場でのCFRP部品の生産や研究開発に貢献してきました。

CFRPは一般的に知られる「強くて軽い」という特長の他、金属材料には無い「異方性」を活用し部品設計を行うことで、従来の性能を上回る装置の可能性を見出します。

CFRPテンションロール

製織時の開口運動によるタテ糸張力のひずみを除くため、多くの場合、送出テンションロールはイージング運動をします。精確にイージングの動作をさせるためには、テンションロールが開口運動に対してリニアに反応し動くこと、そして慣性によって動き過ぎないこと、が大切です。また、タテ糸の張力やロール自身の重量に負けてたわまないことも重要です。

軽量で強い素材がテンションロールには適しています。CFRP製ロールは、曲げ剛性において従来ロール(金属製)を5%前後上回りながら、重量は50%弱です。(当社比)

その軽さによってイージング運動の必要量に精確に追従し、強さによって たわみに対抗できます。伸縮性の乏しい(タテ糸自身が開口ひずみを吸収できない)糸や過剰な張力をかけたくない(繊度が細いなど)糸においては、特に有効です。

また、軽くて強いという特性は、ロール長による重量増が少なく、広巾化にも有利です。タテ糸の張力を十分に下げられない(ロール自重が重く,イージング動作に必要な設定張力が高くなりすぎる)、そのせいでタテ毛羽の発生が多い、といったケースにおいて、ロールを金属製からCFRP製へ変えることにより製織が容易となった、あるいは製織スピードを上げることができた、という実例もあります。

CFRPボビンホルダ

織機の遊星式もじり耳装置は、特にジェットルームにおいては、きわめて高速で回転運動をする部分です。また、同装置の駆動が機械式である場合には、織機本体側からの振動の伝播が避けられない部分でもあります。高速回転と振動によって、ボビンホルダは常にクラック発生リスクの負荷にさらされています。

解決策のひとつとして遊星装置の駆動を電動モータ化するという手法もありますが、振り回されるような高速運動をするボビンホルダ自体を、軽量で強い素材で製作することによって耐久性を上げるのも、またひとつの策です。

当社のCFRP製ボビンホルダは金属製と比して、重量比で約40%軽量化を果たしており、超高速回転稼動における耐久時間はおよそ10倍に達します。(当社比)

CFRPメインシャフト

破断に至る回転数限度が鉄製に比べて非常に高いため、超高速回転の織機において有用性が発揮される可能性があります。また、広巾織機において、鉄製では通常設けられる巾方向中間部の中受けを廃し、給脂箇所,要保全対象の削減を図ることができます。

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